かものはし日記12月号


12月1日

お互いが激しくボールを奪い合っているのに
トヨタカップクラブチーム世界一決定戦
ほんとに自然の川の流れを観ているように
選手とボールが一つのうねりを
創っては消え
創っては消え
それに比べると日本のサッカーは
護岸工事をした単調な人工の川のよう
がんばれ2002年!
日本の川のように
急流で滝のようにダイナミックなサッカーをして欲しい

もう師走です
何か世界は徐々に混沌としてきましたけれど
プリコジンの散逸構造論じゃないけれど
混沌の中から
新しい秩序が関係性が立ち上がってきて
生命が生まれる
決して暗くならずに
何かが生まれる瞬間に立ち会っている、と思って
わくわくしたい
アンゴルモアの大王は
隕石でも人工衛星の墜落でもなく
新しい価値観なり秩序なりが立ち上がってくる事なんだと思う
何か新しいものが生まれる瞬間は
必ず痛みが伴うから
覚悟を決めて受け入れたい

12月2日

神秘思想、スピリチュアリズム
子供の頃からこの甘美な響きに魅せられて
科学では解き明かされない不思議な世界が大好きだったのだけれど
実は
現実とは別の世界が存在して、そこはとても素敵な所なんだよ
なーんてことを言っているのではなく
(現実逃避ではなく)
現実を豊かに生きていくための一つの方法論だとわかったのは
ずいぶん大きくなってから・・
僕は基本的に
理科系で神秘思想好きだったから
そのことに気付かずにいたら
どっかのテロ宗教団体にはいってしまった可能性は十分あった。(笑)

そうなるのを救ってくれたのは
やっぱり「絵」を描いていたから。
自分自身の感性で何かを表現する術があるというのは
現実に立ち向かう「武器」になるのです。
別に
表現というのは
絵を描いたり音楽を演奏したりする事だけをいうのではなく
ほんとに日々の些細なことに想像力を与えて
世界を豊かにしていくこと
それに
今はホームページという
表現を発表してコミュニケーションができる場所が誰にでも用意されていて
それはひとりひとりにとって必ず「武器」になるはず
たとえば
小学校とかで
子供達ひとりひとりにホームページを作らせる授業とかすれば
彼らの心の片隅に
フレキシブルで変幻自在の「武器」の設計図みたいなものが
生まれてくるかもしれないと思うのだ
その「武器」はきっと彼らを救ってくれるはず
(この間テレビでインターネットと子供達というテーマで
世界各地の子供達と環境保護の状況をE-メールで情報交換するというのをやっていて
それもとっても大事なことだとは思うけれど
何か表面的な気がする
何か大人にやらされている、胡散臭い感じがするのだ。
そうじゃなくて
子供達の感性をもっと自由に表現させてあげて
そこから大人が学ぶべきだと思うのさ
大人はいつも本末転倒・・)

12月3日

大忘年会シーズンです
基本的に大人数の忘年会は苦手です
たくさんの人がいて
いろいろ挨拶して
愛想笑いをして
適当に冗談を言い
酔っぱらったふりをして
騒いで
みんなとの一体感を装い
適当に他人の悪口を言って
自分の内面を見せたようなふりをして
相手を安心させ
(常々不思議だがたいていの人は、本音は全部悪口だと思っている・・)
宴会が終わり
家に帰りつくと無性に寂しくなります
寂しい
親しい友人でも
初めてあった誰かでも
もっとゆっくり
少人数で話をしたい

また野球の世界で愛のない事件が起きて・・
でもサイン盗んで三割そこそこしか打てないなんて
ほんとにほんとに野球が嫌いなんだな

12月4日

寒いねー
ようやく息が白くなってきて
二日前に買ったおニューのハーフコートを着て
ポケットに手を突っ込んで
襟を立てて
てくてく歩くのが楽しい季節になってきたぜ

図書館に行く
たくさんの本に囲まれて
この中のすべての本が無に帰すような
新しい価値観が立ち上がってきたら
どんなにおもしろいだろう
と夢想する。

図書館で
白人のにーちゃんと日本人のねーちゃんが
いちゃついていて
そばのおばさん達が怒っている。
(場所をわきまえろとかなんとか・・)
恋愛というのは基本的に
反社会的行為
テロだよね
おばさん達が怒るのは無理ないかもしれない
だって世界は二人のためにあるんだもの
無政府主義者だ(笑)
もっとテロ活動が増えるといいねー
今は活動休止中ですが
僕もテロ活動は大好きです。

12月5日

公園に散歩に行ったら
アナクロにそっくりな猫がいて
ちょっと泣きそう・・

そういえば
2日前にやっていたNHKの番組で
打楽器奏者の吉原すみれさんが
子供達と自作の打楽器で即興演奏をする、というのをやっていて
とても感動
(なんて素敵なアイデアなんだ)
ちゃんと音楽になっていて
うねりがあって
そのへんのインチキミュージシャンとは比べものにならないほど
生々しくて・・
子供達の音に対する把握力、直感力、タイミング
ってすごい
ちゃんと人の音を聞いて自分の音をどこで出すかがわかるんだね
他者を受け入れながら
自分を表現するタイミングを待つ
子供達は、その能力(繊細さ)をみんな持っているのに
大人になる課程のどっかでそれを落としちゃうんだよね

12月7日

ちょっと寝付けなかったので
夜中に散歩する
昼間とは比べものにならないくらいの
たくさんののら猫と出会う
彼らにとってこの世界はどう写るんだろう

12月9日

今日はサーバーのお掃除らしくて
1日メールのやり取りも更新もできませんでした。

この街は
半径2キロ以内に
まともな文房具屋さんがなくて
非常に困る。
別に画材屋が欲しいと贅沢を言っている訳ではないのだ
0.3ミリのBのシャープペンの芯を買うために
電車に乗るのはつらい。
もう引っ越したる。

以前日記に書いた
植物感情センサー「プラントーン」(エポック社)は
来年3月発売らしいです
2オクターブの音程と3色のランプで
植物の感情を表現する
わくわく

敬愛する詩人であり作家の
ポールオースターの新作
「偶然の音楽」を大喜びで買いました
前作より2年ぶりかな
(この本も近所の本屋には売ってないので、電車に乗って・・)
「ムーンパレス」「幽霊たち」「孤独の発明」が好きです
お正月休みにゆっくり読みましょ
よろしければ是非

12月10日

NHKの番組「ようこそ先輩」は
ファッションデザイナーの山本寛斎
子供達に自己表現の大切さを教える。
自分で工夫をして服を着て
自分で工夫して化粧をして
自分で自分自身を振り付けして
自分を表現していく
みんな楽しそう
生き生きしていた
3年ほど前僕も地元の小学校に絵を教えに行ったことがあるけれど
自由に自己表現をする大切さが
上手に伝わらず
落ち込んで帰ってきたことがありました。
大人同士は適当に手を抜いてもいいけれど
子供と対峙するときは
決して手を抜いちゃいけないんだよね

12月11日

午前中は散歩
仕事をしなければいけないのだけれど
ま、いいや
スーパーを一回りして
今日はつみれ鍋にしようと思う
帰りに公園で猫に出会う
大きい雄猫だ(野良)
挨拶をしたら近づいてきて撫でさせてくれた
そのうちお腹まで見せてごろごろ
初対面の僕のことをこんなに信用しているということは
彼は人間にひどいことをされていないんだな
と思うとちょっと嬉しい。
夕方のニュースでやっていたけれど
売れ残ったペットを山に捨てているペットショップがあるらしい
どうしてそういうことをするかな
怒!

鬱病がひどくなって
会社を辞めてしまった友人からTEL
彼と対峙すると
どうしても感情的になってしまう
それは
彼の心の大半を占めている虚無感が
僕の心の中にもあるから
おれはその虚無感と必死で戦っているのに
おまえは戦わずに逃げるのか
そんな憎悪にも似た思いを隠して話を続ける。
おまえは言っていることが論理的すぎると
友人に攻められる
おれの気持ちが分からないと
友人に攻められる
それに対して
自分の気持ちを分からせようとする前に
人の気持ちをわかってやれ
感受性とは受動的ではなく能動的なものなんだ
世界に働きかけるものなんだ
といおうと思ったのだが
この台詞はなかなか声を出しては言えないな
この台詞をはけるほど
僕の声にはリアリティがないもの

12月12日

「野良言葉」

飼われている母猫が
子供達に狩りを教えてあげられないように
システムに飼い慣らされた人間は
子供達に世界の愛し方を教えてあげられない
システムとは言葉
言葉に飼い慣らされたのか
言葉が飼い慣らされたのか
どちらかはわからないけれど
とにかく
散歩しながら
茂みで目を光らせている「野良言葉」を捜してみる

12月13日

「野良言葉2」

人の心の中の大半を占める「虚無感」
虚無感は
多分
ダイオキシンやプルトニウムのように
自然界には存在しなかったはずだ
(人間以外の生き物たちに虚無感なんてないよね、きっと)
人工言語
自然に存在する言葉ではなく
人間が作りだした言葉
「虚無感」という人工の感情を
人工の空洞を
埋めるために人は戦ってきた
それが人の歴史であるし
文化でもある
僕もそう思って戦ってきたし
今後も自己憐憫と壮絶な戦いを繰り広げ
ある程度の結果を出さなければならないのだろう
でも
「戦う」という動詞も人工言語なのかもしれないと、ふと思う
自然界は本当に戦っているのか
何となくそう見えるので
誰も疑わないけれど
どうしても
自然界に存在していた言語には思えない
本当に「虚無感」は存在していて
それに「戦い」を挑み続けなくてはいけないのだろうか
野良言葉(自然言語)と人工言語
言葉というものをこの二つに分けて考えるのもおもしろいかも・・

12月14日

電柱に迷い猫のポスター
かわいいかわいい猫がいなくなって
思わずポスターを貼りまくりたくなる気持ちは痛いほど分かる

迷い猫のポスターは手書きに限る!
ワープロやパソコンで作ったと思われる
きっちりしたレイアウトのポスターからは
愛猫を失っておろおろしているという
切実さが伝わってこない
デザインなんか凝っている場合ではなかろう!

公園でのカップル
彼氏は潔癖性らしくて
公園のベンチに座れない(おいおい)
彼女が「大丈夫!綺麗よ」と、一生懸命説得して
やっとこさ座らせる。(彼氏とは別れなさい・・)
学生のころ潔癖性の友人は結構いたな
遊びに行くと
おれと話しをながら絨毯にからまっている小さいゴミをえんえんと拾っている奴
レンタルビデオや他人のビデオテープを
自分のビデオデッキに入れられない奴
絶対部屋のトイレを貸してくれなくて
近くの公園のトイレに行かせる奴
(おれは、ばい菌か?)
最近では、自分のパソコンをネットにつなげない奴までいた
(ネットにつなげるとパソコンが汚れるのか?
おまえだよ、おまえ!
どうせ、ネットにつなげていないから
わからないだろうが、去年結婚した北海道のおまえだ!)
見ていると
笑っちゃうが
彼らにとっては切実なんだろう
でも
あの当時
彼らの部屋に行くたびに
彼らの部屋をめちゃめちゃにしてやりたい、という衝動に駆られて困った
(やらなかったけどね)
やれば良かった(笑)

12月15日

早朝、宅急便屋から
「昨日近くまで来たんですけれど
家がわからなかったので、持ち帰りました」とか
泣きそうな声で電話があって
(引っ越してからずいぶん宅急便やさんは来たけれど
そんな奴はひとりもいなかったし
住所が間違っているのに届けてくれた強者もいるのに)
しょうがないから
朝からずっと出かけずに待っているのに来やしねぇ
お腹空いた・・

公園で
背中がばっくり傷ついている猫に出会う
といっても
傷は治りかけていて
気持ちよさそうにひなたぼっこをしていた
人なつっこい黒猫で
今日の夜ワインと一緒に食べようと思って買ったチーズを
あげたら
はぐはぐ食っていた
そりゃうまかろう、高かったんだから
散歩していて野良猫にさわれると
何か救われた気分になる俺

わーい
広辞苑買っちゃった
よくよく考えてみれば
うちには学生の頃、友人に僕のドイツ語の辞書と無理矢理交換させられた
ひどくお粗末な国語辞典しかなかったのさ
広辞苑!
いいねー、なんかおとなになったみたいだ
筋トレにも使えるし・・(笑)
わくわくしちゃう
(実は子供の頃親に買ってもらったのだけれど
多分一度も開いたことはなかった、と思う
百科事典も、子ども世界文学全集も・・
いや「ああ、無情」だけは読んだかな)

12月16日

コンビニでお弁当を選んでいるおばあさん
何か放心したように
じっとお弁当を見つめている
家に帰って一つのお弁当を家族で食べるはずもなく
そこにあるのは
孤独
ひとりでテレビを観ながらお弁当を食べている
おばあさんの姿が頭の中をよぎる
一緒に弁当食べようか、と声をかける勇気など
僕には微塵もなく
ただ切ないという想いだけで
おばあさんの横を素通りする

孤独は人を殺す
誰かとの関係性をめんどくさいからと言って断ちきることは
相手を孤独に陥れ
相手を殺すことに等しいのかもしれない
そう考えて
自分の過去を振り返ったら
僕は連続殺人犯かも・・(笑)
(ここで、ちゃんと笑ってね、たのむよ)

テレビを観ていたら
ドラマの中で刑事役の柴田強兵が熱い口調で
「世界は私情で動いているンだから、俺達も私情で動くんだよ!」
という台詞をはいていた
いい台詞だね
X-ファイルも
踊る大捜査線も
この手の話はすべて
巨大で堅牢なシステムを
主人公を含めた少数の人たちが
「私情」で揺り動かす話だよね
私情というのは
他人の気持ちを
世界の気持ちを
何かの気持ちを
自分の気持ちも
想像力を駆使して
自分に置き換えること
すべてはそこから生まれる
絵も

12月17日

テレビを付けたらまた湾岸戦争
クリントンにとっちゃ
地球はプレステだな
不倫でマイナスポイント
弾劾される前に戦争しかけてポイントを稼ぐ
新しい兵器も作ったんだから使わないと
さぞかし楽しかろう
近代文明というのは
あらゆることをゲームに置き換える文明なのかも
コントロールできない自然は
ただ単にサイコロとして機能させるだけ

コンピュータというのは
複雑化したゲームのルールをスムーズに処理するために
生まれたんだね、きっと
人はゲームをすることでしか
カタルシスを得られないのかな

12月18日

ちょっとダークな感じだけれど
映像が綺麗そうでいいかもしれないと観に行った
アレックス・プロヤス監督の
「ダークシティ」が
予想外におもしろかった(「クロウ」の監督)
久々に雰囲気がしっかりある幻想映画を見せられた感じ
50年代のメトロポリス風のセット
連続娼婦殺人事件の犯人に仕立てられた主人公
彼を追う刑事
過去の記憶
迷宮
螺旋
ライブハウスで50年代のジャズを唄う主人公の妻
宇宙人(異邦人)の記憶実験
思ったことを現実化する超能力
ぐにょぐにょと変化する都市(CGの使い方も上手)
記憶と魂の物語・・
インナースペースSF
切なくて
ちょっとロマンティック

つい
また、シーケンサーソフトを買ってしまう
家には音楽ソフトばかり増えてきたけれど
ろくすっぽ使い込みもせず
新しいソフトを買うのは悪い癖だ
AudioRom(デジタローグ)
インターフェースもおしゃれで
アートっぽい感じだけれど
(サウンドインスタレーションって感じ)
基本はプレステのデプスと同じ
メロディやリズムの断片を選んで再構成して音楽を作る

仕事机の後ろを振り向けば
最近ちっとも練習していないドラムセット
(ほこりが・・)
今日は布団を干したんだけれど
布団を叩くのにドラムスティックを使ってしまった
いやこれが結構重宝するんだな
ドラマーが読んだら怒るだろうが(すまん)

12月19日

そういえばブレードランナーも
記憶と魂がテーマの都市SF
都市というのは
現代人の内面の象徴であって
虚無の大地に立つ
理性と欲望のビル群
自然を排除した都市には
予想可能な未来しか存在しないので
すべての未来は現在に飲み込まれる
だから
希望は過去にしかなく
想い出だけが魂を癒す
こーゆう所に浸りたがるのが
男の悪い癖だよな
最後はおきまりの迷宮からの脱出なんだろうけれど
(それもひとりじゃ出られないから必ず女連れ)
本当は
こんな居心地の良い所から出たくなんかないのだ
(未来世紀ブラジルのラストはそうだったね)
いい加減このパターンから
脱出しないと・・
そうだ
エイリアンはちょっとパターンが違っていて
都市は宇宙船に置き換えられ
男の欲望が具現化した悪夢(エイリアン)を女がぶちこわす話
こっちの方が観ていて気分がいい
そもそも都市を舞台にすること自体
もう古くさいのかもしれない
(僕もね・・ダークシティにちょっとクラッと来てしまう自分がいや)

東京を
封鎖して
人間をいっさい入れず
自然のままにほっておいて
100年ぐらいしたら
お弁当もってピクニックに行く
さぞかし楽しいだろう
(野良猫天国になっていたりして)

いつも夢想しながら散歩してます

12月20日

公園で人なつっこい女の子猫に出会い
ちょっとやせ気味なので
いったん引き返して
コンビニで餌を買って
戻ってきたら
おばあちゃんが彼女をじっと抱きしめてひなたぼっこをしていたので
二人には近寄らずにうちに帰る

夕方、NHK教育で
モンゴリアンテール・草原の愛(1995年中国映画)
という映画をやっていて
途中からだったのだけれど
つい、見入ってしまった。
途中から観たせいか
今ひとつ登場人物の精神性が良く理解できなかったのだけれど
どこまでも続く草原と
馬頭琴の音色と歌声がすばらしい
人という生き物は
歌を歌う生き物なんだね

12月21日

電車の中で
ポールオースターの映画の脚本
「ルル オン ザ ブリッジ」を読んでいたら
あれこれ考えることがあって
半蔵門線に乗るつもりが
日比谷線に乗ってしまい
入り組んだ地下鉄路線図を前に途方に暮れてしまった。
「ルル・・」は
多分映画は見に行かないけれど
いい。

もういい加減
「世界は悲しい」という観念からイメージを膨らませていくのは
やめにして
(ずーっとやめているつもりなんだが、まだまだ実感が伴わない)
生命力あふれた絵を描きたいね

コーヒーをすすりながら
再度、後藤と誓うのであった

12月23日

聞くところによると
幸運の女神さまには前髪しかないそうです
見かけたら
すかさずひっつかみましょう

誰かを愛することでしか
「自分」を知る方法はなくて
あなたの愛する人は必ず「自分」を捜してきてくれる
恋愛は
お互いを発見し続ける冒険物語
神話学者ジョセフ・キャンベルの著作
「愛ある結婚は冒険である」
という本にも書いてある
恋の話はたくさんあるけれど
愛まで到達する話は意外と少ない
いつも
冒険の始まる一歩手前で終わってしまう
本や映画の中でいろいろな状況で恋に落ちたカップルの
その後どうなったのかがいつも気になる
子どもの頃最初にそーいうことが気になったのが
「卒業」かな
あいつらあの後、どーするつもりなんだろってね

12月24日

男はさ
愛する女性がいなければ
世界を愛せない
そう思いません?
今日はクリスマスイブ

12月25日

なかなかうまく絵が描けなくて
連続3回失敗する
でも
失敗三回目で何か光が見えてきたような気もする

12月26日

絵を描くということ
(モノを作ること全般)

どうしようもない自分を
救うこと
絵を描いていて
悪戦苦闘して
何かのきっかけを見つけて
それを頼りに
やっとこさどこかにたどり着き
なにかホッとした瞬間
自分が少し救われて
もうちょっと生きてみようかな、って思うのだ

「21世紀の花鳥風月」という本を途中まで読む
タイトルに吊られて買ったのだが
あんまりおもしろくない
自然と人間の新たな関係性を探る
これは正しい
が、なぜか僕は
おじさん達にそれを発見されたくないのだ
(どうせおじさんには無理だ)
特に女性に
女性をちゃんと愛せる若い男性に(おれもおれも(笑))
見つけて欲しい
みんながんばろうね!

12月27日

友人の展覧会に行って
飲んだくれて
暴言吐いて帰ってくる
暴言はしらふの時
僕はお酒が入ると無口になる

しばらくジャズから離れていて
でも今日
久々にディスクユニオンのジャズコーナーに行ったら
のなか悟空と人間国宝

フェダイン
のライブCDが出ていたので思わず買ってしまう
この二つのバンドは
個人的に世界で一番愛しているジャズバンドで
小粋でもなければおしゃれでもない
ばりばりのフリージャズ
日本が世界に誇るジャズバンドだ!
実は
世界の中で一番ジャズが凄いのは
日本なのです。
アメリカでも黒人でも、ましてや白人でもない・・
日本というよりはアジアかな
韓国のジャズも凄い
韓国のジャズは
韓国の伝統芸能(シャーマンミュージック)が背景に存在していて
アルバートアイラーなんかよりずっと生々しい

12月28日

冬でもガキは
半袖半ズボン
元気で良し

公園の近くにため池があって
そこはかなり高いフェンスで取り囲まれ
でっかい立入禁止の立て札

その中でガキが2,3人釣り竿を持って遊んでいる
えらい!
遊びは常に死と隣り合わせだ(笑)
危険なところで遊ばなきゃ遊びじゃない
今時
こんなところで遊ぶ子どもなんかいないよなー、と思っていたら
まだまだ絶滅せずに生き残ってました
僕も弟も小さいとき一緒に遊んでいて
何度も死にかけた(笑)
テレビゲームなどやってはいかん!
あれは
寂しいおとなのためのおもちゃ

12月29日

12月14日の日記でさ
潔癖性で自分のパソコンをネットに繋げない友人がいて
どうせネットに繋げないからと
悪口書いたら
そいつから
メールが来たんでびっくりだ!
(今年一番のびっくり)
(悪口書いて悪いとは思うが謝らないぜ、だってほんとのことだもん(笑))
でも
変われば変わるもの
きっと彼を変えたのは去年結婚した美人の奥様のおかげ
(感謝しろ!)
男は女で変わるんだよ
(もちろん逆も・・)
人というのは
必ず誰かとの関係性によって
お互い刺激しあい変化していきます
恋人とか夫婦という関係性は
その度合いが大きいよね

辰吉丈一郎
6回KO負けでちょっとショック
相手のひたすら勝ちたいという気持ちに負けたみたい
スタイルにこだわるのもいいけれど
ボクシングの試合というのは二人で作り上げるもので
自分一人がスタイリッシュであればいいというものではないと思う
彼がよく言う
ボクサーとしての「芸術の完成」というのは
ひとりのボクサーの絶対的な強さや才能の誇示などではなく
ほんとは
相手とのせめぎ合いの中から生まれてくる関係性だと思う

12月30日

今年最後のかものはし日記
明日は実家に帰ります

絵を描くということは
地図を書くこと
それは僕とか後藤の内面の地図だけではなく
絵を観てくれるみんなに
繋がっていく
続いていく地図
そーゆうことをいつも肝に命じ続けて
来年もどうぞ宜しくお願いいたします


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