かものはし日記 2008年4月号


4月1日

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闇の薔薇

光に頼らなければ
闇の中でも花は見える

4月2日

友人のアコーディオン弾き、らくちゃんが
坂本龍一のウェブ企画で大賞をゲットしました

http://www.commmons.com/kokotube.html

両脇の準グランプリ作品はありがちデジタルな感じですが
らくちゃんは、アコーディオン一本
「夕日の息づかい」と表現すればいいのでしょうか
単なるなごみ系ではない作品に仕上がっています
(坂本さんは、なごんだとコメントしているようですが)

やはりアナログ(人力)に勝るものなし

よかったよかった
とてもうれしいです

4月3日

自転車で夜桜見物に行ってきました
上野と浅草を回ってきたのですが
桜の名所だからといって
夜桜がライトアップされているわけじゃないんですね
暗がりで
プレーリードックが寄り添うように宴会をしている人たちの姿は
ちょっと変です(笑)

4月4日

グローバル化が
街の個人経営のお店の体力を奪い
うちの近所の商店街もシャッター通りになりつつあります
残ったのは巨大チェーン店だけ

let the power fall

21世紀は小規模で効率の良いシステムが
いたるところに出来て
20世紀のような巨大システムが大量のエネルギーを消費するような時代は
終わるはずだ
というコンセプトで生まれた
ロバートフリップのアルバムのタイトルです

しかしその思いとは裏腹に
今はさらに巨大なシステムが幅を利かせているような気がします

巨大なシステムでうまくいっていないのは
読売巨人軍だけ(笑)
いや、日本政府も

巨人と日本は似てますね
人の気持ちや根源的な問題を考えず
システムだけを組替えてなんとかしちゃおうとする
対症療法的やりくち
多分
裏で糸をひいているやつが同一人物だからでしょう
 

4月5日

桑田の引退会見に、じんわり。
PL時代からずっとファンでしたが
実は
桑田の登板する試合は、心配で心配であんまりよく見てません(笑)
生き方が不器用なせいか
誤解されていた時期もありましたが
最終的には彼の野球に対するひたむきさが評価され
うれしい限りです

「僕には、野球しかない。」

愛ですね

どこかで何をしているかわからない中田(元サッカー選手)に
聞かせたい台詞

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1946年の冬猫

僕も絵を描くしかないのです
多分(笑)

4月6日

料亭の街、向島にカドというレトロな喫茶店があります
そこで活性生ジュースとくるみパンを頂きました
くるみパンは絶品です(300円)
浅草にお越しの際は
ちょっと足を伸ばして隅田川を渡ってみてください
料亭と芸者遊びには
まったく縁がないですけど
向島はなかなか素敵な街並みです

カド 墨田区向島2−9−9

4月7日

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4月8日

大家さんから花まつりの甘茶とおまんじゅうを頂きました
甘茶は
あまりにも甘いので若干苦手です
今日はお釈迦様の誕生日です
お釈迦様は甘党だったのでしょうか

天上天下唯我独尊

そうそう
「生きてる」っていうのは「楽しいこと」でした
思い出しました(笑)

4月9日

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龍体

最近は椅子の上で正座をして絵を描くようにしています
(30分以上は無理(笑)
「正座は足を重ね、脚を折り、その上に腰を落着けることなり。
腰より上を楽に、下を抑圧することがその精神なり」 
天才整体師、野口晴哉先生のお言葉です
下半身を抑圧することで、足腰に力を下ろし
上半身を楽にさせるというのが正座の本来の目的のようです

上半身を楽にすることで
頭は余計なことを考えず虚心になり
楽に絵が描けるはず、ということです

いろいろ試してます(笑)

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nekotama 2008 後塔啓介

後藤の新作です
後藤が新しいプリンタとスキャナを導入するというので
ドライバのインストールや設定の仕方を僕が電話で指示することになったのですが
相変わらずの超メカ音痴ゆえ
きちんと動くようになるまで3時間かかりました(泣)
俺の教え方が悪いのか・・?

「これはなんだ?」って
電話の向こうにいる俺に聞くな
わかるわけないじゃないか

「もう思考力がなくなってきた。」っていうな
3時間付き合っているおれに失礼だろ

ちゃんとスキャナが使えるようになったか試すから
何か絵をスキャンしてメールで送ってみやがれ、と言ったら
この絵が来ました
「nekotama 2008 」というタイトル
作者の小林めぐみさんにプレゼントするそうです

4月10日

チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ来日

彼はライト・セイバーを持たない
赤い法衣のマスター・ジェダイです
(ヨーダより偉い)

ダライ・ラマと中国首脳部の対話を日本政府がコーディネイト

なんて素敵なことは絶対起きないんだろうな〜
ダライ・ラマが来日しても
日本の政府関係者は一切面会せず
がっかりだよ

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vignettes

昨日に引き続き、後藤と長電話
今日はパソコンの設定の話ではなく、絵のお話
後藤は
最近絵を描くのがとても楽しくなったそうです
いいねえ
そういうこと言う絵描きは久しぶりだ(笑)
僕もがんばるよ

4月11日

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モードとしての野良ねこ

ダライラマ14世は、次の15世を決めるとき
自分の生まれ変わりを探すのではなく
普通に選挙で決めてくれることを
望んでいるそうです。
神秘主義に依存しない非常にまっとうな考え方ですが
普通に選挙で法王を選ぶとなると
観音菩薩の化身としてではなく
ただの政治家になってしまうような気がします
輪廻という不思議な観念が
実際のシステムとして機能しているということ
これはこれでなかなか面白いのに。
それとも本人が
生まれ変わって何度も法王をやるのがいやだから
こんなことを言い出したのかもしれません
そりゃそうだよね。(笑)

何かのインタビューで
法王じゃなかったら、山賊をやっていたかも
とおっしゃっておりました。

いつもチャーミングであることの大事さを説いているダライラマ法王
実は彼がいちばんかわいい
今回の訪日も
いつものように
いたずら小僧のような笑顔が素敵でした

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evan parker / six of one

1980年、ロンドンの教会で演奏された
ソプラノ・サックスによるソロアルバム
循環ブレスなどエヴァン・パーカーの驚異的なテクニックによるフリー演奏が
教会の残響効果で
見事な「音」を引き出しています
すでに音楽ではありません

「音」そのものの歓喜
(棟方志功のベートヴェンの版画に近い
主体のない歓喜そのものの絵)

ちなみに
あまりに好きなアルバムなので
このジャケ絵は恥ずかしながら僕の絵です(笑)
もちろん自分専用

4月12日

想いでも、思想でもなく
伝えるべきは「快感」

存在という快感

たとえどんなことがあろうとも
辛かろうが
悲しかろうが
2元論を超えたところに存在があり
存在自体が快感なのです
歓喜です

生命とはそういうものだということを
今日、ちょっと思い出していました

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笙のイメージ

4月13日

笙奏者のIさんのお誘いで
雅楽のライブを聞きに行きました

編成は笙と篳篥
二人とも女性です
実は篳篥の音が若干苦手でした。
爆音だし、とても支配的な楽器なので
耳障りな感じが否めなかったのですが
彼女の篳篥は
力強いけれど、とても優しいのです
おかげで、篳篥嫌いが治りました(笑)

空中を飛び交う倍音が目に見えそうな
平安時代のトランス・ミュージック
演奏中何度か
意識が飛びそうになりました

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篳篥(ひちりき)のイメージ

4月14日

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竜笛のイメージ

4月15日

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竜笛のイメージ2(これは篳篥とイメージがかぶるのでボツ)

4月16日

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music of the spheres / mike oldfield

プログレ界の大御所、マイク・オールドフィールドの新作
あらゆる楽器を一人でこなすマルチプレーヤーです、というと聞こえはいいかもしれませんが
ようは、他人と絡めない引きこもりおじさん
今回、ヒーリング音楽のヒット作を産んだアディエマスの優しきおじさん、カール・ジェンキンスに引っ張り出され
オーケストラと絡まされました
超名盤チューブラ・ベルズ(エクソシストのテーマに使われました)などを含む
初期作品を彷彿するメロディに
ジェンキンスのアディエマス一歩手前の味付けで
なかなか素敵な現代クラシック音楽に仕上がっております。

持つべきものは友人ですね
人間、一人じゃ何も展開しません

4月17日

イラク派遣の航空自衛隊の米兵輸送を
名古屋高裁が違憲と判断しましたが
町村官房長官は
「そんなの関係ねえ」
と、どこ吹く風
子供の頃社会の授業で習った
三権分立って、こういうことでしたっけ?
いや
三権分裂だったかな(笑)

4月18日

誘われて日生劇場
去年NHKの大河ドラマ「風林火山」の舞台化
豪華なセットと舞台ならではの演出
こまやかな役者の演技に感動しました

JJ・サニー・千葉(千葉真一)のかっこよさには
うっとりしちゃった

ま、しかし
カリスマ的なリーダーが
民衆を導くという図式は
いつの時代もうまくいったためしがありませんね
憎悪と悲しみが受け継がれるばかり

リーダーを祭り上げるということは
祭り上げた側がリーダーにすべてを押し付ける責任回避図式なんだもん
そもそも
リーダーというものがいないと
本当にシステムは機能しないのでしょうか
いいかげん違う方法を考えないと
それとも
リーダーの根本的なイメージを変えていかないいけないのかな

4月19日

うーむ、久々に徹夜で呑んでしまった・・
見た目ほど体が丈夫でないわたくしはぼろぼろです

4月20日

映画「水になった村」の上映会
に行きました(at 経王寺)
ダムのそこに沈むことになった村の村人たちを追うドキュメンタリー映画です
自分たちの住んでいる場所がダムになってしまうことに嘆き悲しみ怒りを顕にすることもなく
日々生きていることに感謝し
山道を何十キロと歩き
笑顔を絶やさず生活していく村のジジババたち
どんな状況におかれても
臆することなく、自分らしく
そして人に優しく生きていけるのは
日々山道を歩きつづけて鍛えられた下半身によるものだと
見抜きました(笑)
(整体的見地ね)
下半身を鍛えることで、気がお腹に集まり
頭の中はすっきりと気持ちにゆとりがある感じです
村のジジババはそういう顔をしているんだよね

この映画を見て
自然とともに生きる生活が
どんなに素敵に見えても
絶対僕は昔の生活に戻ろうとはしないでしょうが
僕にとって鍛えるべきは
思想でも精神でもライフスタイルでもなく足腰である
と再認識しました

そうそう
映画を観た帰りに
歩道と車道を区切る突起物(なんていうんだろ)に自転車で激突して
こけました
(激しく転がりましたが無傷)

まだまだですな〜
下半身を鍛えた後に
今後の生き方を考えたいと思います(笑)

4月21日

宇野亜喜良さんの絵を観に
恵比寿のギャラリーmalleへ

オーナーの木川さんと
来年の個展とグループ展の打ち合わせなどもしました
個展は来年の5月あたりを予定してます
(来年まで生きているのか?俺は、というくらい先の話)
後藤にも個展の依頼をするようです

宇野さんの作品はすばらしかったです
来週の日曜日までやっております
興味のある方は是非。

友人の友人が恵比寿にフレンチ・レストランを開くそうで
僕がショップカードのデザインとお店のロゴデザインをすることになりました
オープンは来月の中頃のようです

おいしいものは人を幸せにしますね
いろいろ楽しみです

今日も恵比寿まで自転車
自転車にはとてもいい季節になりました
どこまでも行けそうです
帰り道
昭和通りを走っていると
背広を着て自転車に乗っている、いわゆるツーキニスト(自転車通勤する人)と
何度かすれ違いました

皆さん楽しんでますね

4月22日

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4月23日

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4月24日

友人たち(元デザイナーさんたち)が、カフェを開くそうです

cafe & gallery 「森のこぶた」

新宿区山吹町365堀江ビル1F
オープンは5月19日

店舗の一部をギャラリーとして貸し出したり
ニッティングカフェだったり
ワークショップがあったり
と盛りだくさん

ブログはここです
http://morinokobuta.blogzine.jp

大変そうだけど
楽しそうですね
がんばってください

4月25日

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だあれもいないと思っていても
どこかで、どこかでエンジェルは〜

最近、森永のCMソングがリバイバルしてますね
今聞いても名曲です

神様は
ただ見守るだけで何もしないのが得意技
じゃあ、いらないじゃん、って
まさしくそのとおり
愛があれば神様はいらないのです(笑)
神様は愛の具現者ではなく仲介者に過ぎません
世の中に愛がないから
神様がいるのかも

4月26日

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4月27日

友人の主催する落語会(落語馬鹿)に行ってきました
お江戸日本橋亭
柳家三之助さんと金原亭馬吉さんの二人会
馬吉さんは去年初めて拝聴したのですが
素人目ながら
さらに色気が増して
芸に磨きがかかってきた感じです
ねたおろしの「文違い」がとてもすばらしかった

客の前で命がけの真剣勝負

人を笑わせるのが、いちばん難しいのです
彼らの命がけの演技に
とても刺激を受けました

4月28日

最近は、音楽の音より
沢庵をかじっている音に癒される日々

ぽりぽり

沢庵をかじりながら絵を描いていると
結構調子がいいんです(笑)

4月29日

おお、懐かしい歌声が、と付けっぱなしのテレビに目を向けたら
パチンコのCMで
寺沢武一原作のアニメ
「コブラ」のオープニング曲をやっていました
前野曜子さんの歌う
オープニング曲とエンディング曲「シークレット・デザイア」は
今聞いても名曲です
彼女のまさしく大人の女という歌声は本当に素敵で
当時うぶなオタクだった僕はうっとりしてました
(いまでもうぶなオタクですけど(笑)

最近はどんな活動をされているのか気になって
検索したら
89年に肝臓病で亡くなっていたのですね(享年40歳)
相当のお酒好きだったようです
呑んだくれの人って
才能がある人が多いですね

残念ながら僕は呑んだくれではないな〜(笑)

4月30日

吉祥寺で飲み会

今年の2月のグループ展のパーティの時
初めて顔をあわせた
美人イラストレータのTさんとNさんが
さらに仲良しになりたいというので
二人をよく存じ上げているわたくしが仲人をいたしました(笑)

二人とも
方向性はずいぶん違うのですが
根っこの部分は似ているかも、と僕が言ったら
Tさんが言うには
それは女の子特有の闇の部分だそうです

おお、それは恐ろしい(笑)

後半、さらにイラストレータのKさん(男)もやってきて
音楽の話で盛り上がりました
絵描きは基本的に音楽好きです
(絵より音楽の方が好きなんじゃないかと疑うくらい)

全員、平沢進が好きだっていうのもちょっとびっくり
(当時、和製ピーター・ガブリエルといわれるくらい歌唱力と実験性が評価されてましたね)
「時空の水」は名盤でした

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時空の水/平沢進

9曲目、スケルトン・コースト公園は
民謡をかっこよく絡めた傑作ポップミュージックです