かものはし日記 2007年 10月号
10月1日
massacre / lonely heart LIVE
地球温暖化による気候変動のために
今や米どころは東北から北海道へと移行しつつあるらしい
たしかに北海道のお米はおいしいのだ
(安いのでよく買ってます)
地球温暖化は追い風です
と、先日テレビで北海道の米農家の方が
暴言を吐いておりましたが(笑)
新庄が引退し、小笠原を巨人にぶんどられたのに
連続優勝してしまう北海道日本ハムファイターズを目の当たりにすると
やはり
北海道には追い風が吹いているのかも
ということで
常に追い風バンド(ちょっと強引な展開(笑)、massacreのニューアルバム
Fred
Frith、Bill Laswell そして僕が最も愛しているドラマーCharles
Hayward
の三人が織り成すフリーアヴァンギャルド・ロック
うねりまくるギターとリズム
このメンバーでつまらないはずはなく
このアルバムも当たり前のように大傑作です
10月2日
版画家の大野隆司さんの個展のオープニング・パーティ
に行ってきました
次から次へとワインや日本酒のボトルが空になっていく
恐ろしいパーティでした(笑)
さらに2次会
ちょっと飲みすぎました
10月3日
道に迷いました
自転車で六本木通りから麻布十番駅を颯爽と通り過ぎ
明治通り、外苑西通りを抜けて
恵比寿のギャラリーmalleで朗読公演を聞きに行くはずが
着いたのはなぜか三田駅
あれ
昼間ならば太陽が出ているので
自分の位置を確認するのは容易なことなのですが
夜だと
どっちに向かっているのかもわからず
軽いパニックになりながらふらふらと走っていたら
目の前にライトアップされた東京タワーが
ああ、なんて神々しいんだろう(笑)
東京タワーのおかげで自分がどの辺にいるのかがようやくわかって
なんとか通常ルートに復帰しました
でも
公演の時間には間に合わず
途中入室
失礼しました
10月4日
リサイクルな時代
パソコンのプリンターの使用済みインクカートリッジに
新しくインクを詰め直して販売している業者のリサイクルインクカートリッジを
試しに購入してみました。
印刷はまったく遜色なく
値段は半額以下
プリンターの値段を下げて、高額なインクカートリッジで儲けようとしている
プリンター・メーカーにとってみれば面白くない話でしょう
各メーカーは特許権侵害でリサイクル業者を訴えているそうですが
そもそも
こういうことはメーカーが率先してやらないと
今はそういう時代なのです
21世紀は
20世紀の尻拭いをする時代なのです
10月5日
Susanne.Abbuehl / April
伝統を守るためには変わっていかなければいけない
あるスポーツライターが
テレビで言ってました
守ることと変わることを同時に行うことは
矛盾しているように見えますけれど
そうではないようです
伝統に根ざした美しきものは、時代に合わせしたたかに変化していきます
いい言葉です
もちろんジャズも。
スイス生まれのスザンヌ・アビュエルのボーカルアルバム
ECMレーベルらしいとてもやさしい歌声です
4月と言うタイトルにしては、秋の夜長にぴったりの
アンビエント・ジャズ
10月6日
「絵描きの一日」
朝
起きたばかりの自分はなかなか新鮮で
結構面白い
でも、時間が経つにつれて
だんだんと新鮮味は失われ
夜
ついに自分に飽きてしまう
飽きてしまえば寝るしかない
明日どんな自分に出会うことができるか
それなりにわくわくして眠りにつくのです
日々、これの繰り返し
この繰り返しがいやじゃないのか?と聞かれれば
結構好きかも、と答えるでしょう(笑)
10月7日
季節もいいし
最近は夜中に自転車で徘徊することが増えました
新しいルートを見つけたりすると
家に帰って便器に座って地図を確認
(別に用を足すわけでもなく、トイレで地図を見るのが好き)
最近のいちばんの楽しみです(笑)
10月8日
先週から台東区谷中(東京芸大周辺)で
芸工展2007が始まりましたが
あまりにやる気のないHPなので、行こうという気が失せつつあります
もうちょっと各イベントを丁寧に紹介してくださいよ
http://www.geikoten.net/
10月9日
Diga Rhythm Band /diga
今日も雨です
雨音がとても心地よい
超ひも理論
宇宙は、ひも状のエネルギーの塊で出来ていて
それがバイオリンの弦のように振動すると
いろんな素粒子が生まれて世界が作られる
ナーダ・ブラフマー
(世界は音なり)
インドのヒンドゥー教の教えですが
最先端の宇宙物理学とビジョンが一致するところに「うっとり」しません?
僕はね
このように科学がよりエレガントになることを望んでいます
物理の教科書の序文に
まず
「世界は音楽でできています」
と書かれる日がいつか必ず来るはず
このアルバムは
グレイトフル・デッドのドラマー ミッキー・ハートが率いた
総勢11人のパーカッションバンド
(タブラ奏者のザキール・フセインも参加)
宇宙ジャズです
1976年の作品
10月10日
後藤啓介からのお知らせです
10月27日(土)に
浦和パルコ内紀伊国屋で
作家の田中芳樹先生と後藤啓介のサイン会があります
くわしくはこちら
さらに
来月の11月30日から12月5日まで
下井草のギャラリー五峯にて個展があります
くわしくはこちら
ふたつとも是非是非よろしくお願いいたします
特に個展
僕の絵よりずっとエロいです(笑)
ご期待くださいませ
10月11日
モンゴル人の友人が
アジナイ・ホールという
モンゴルの馬頭琴を中心としたトラディショナルなバンドのチケットを下さったので
ルーテル市谷へ聞きに行きました
馬頭琴が鳴りはじめると
風が吹き
馬が三拍子で走りだし
そこはいきなりモンゴルの草原です
2台の馬頭琴、琴、そしてホーミーという構成ですが
後半は二人の日本人メンバー(ベースとパーカッション)が加わり
よりパワフルに、よりジャズっぽくなります
とても素敵なバンドです
春と秋に定期的に来日しているそうです
是非聞いてみてください
コンサート終了後は
リーダーの馬頭琴奏者の男性と琴奏者の女性は夫婦らしくて
仲が良すぎるから演奏にいまいち面白みがない、などという
ほとんどやっかみみたいな感想を話しつつ
飲んだくれたりして(笑)
かなり飲みすぎました
10月12日
二日酔いで、今日の私はツカイモノになりません・・
久々に後藤とぼそぼそと長電話
来月に控えた個展のプレッシャーでなかなか良く眠れないそうで・・
うーん
いい気味だ(笑)
別々に絵を描き始めて
お互い今年がはじめての個展だもんね
そりゃ緊張するよね
10月13日
28年前の因縁
江川が空白の一日を利用してドラフト外選手として巨人に入団し
そのとばっちりを食って小林が阪神にトレード
その後28年間お互い口を利かなかったそうですが
今回CMという場で再開を果たし
ある和解が成立したようです
ディレクターが二人の出演了承を取り付け
打ち合わせは別々に行い、撮影の段階で初めて会わせる
その瞬間をドキュメンタリーのように演出
テレビも粋な計らいをするものですね
時は何かを解決してくれます
しかし28年は長い
3日くらいで解決されれば世界はもっと平和になるかも(笑)
時は何かを解決するけれど
新たな問題も発生させてしまう
撮影は3時間に及んだそうで
その断片のいくつかがCMとして
シリーズ化されるそうです
僕も和解したい人が結構います・・(苦)
10月14日
亀田家の子供たちは
父親の憎悪を具現化する道具になっているようで
ちと切ない
でも
親の抱えている傷口(憎悪)を察してあげて
それを癒すことができるのは実は子供だけなのかも
ルークが父親であるダース・ヴェイダーを救ったように
亀田家の繊細そうな長男に期待
子供を育てたことのない僕が言うのはおこがましいのですが
子育てというのは
多かれ少なかれ愛という名のもとに行われている
虐待みたいなものなのだから
子供は虐待されつつ親の憎悪を冷静に分析してゆっくりと時間をかけて
対処していく(癒していく)しかないのです
親は自分の子供のことはなんだか良くわかっていないけれど
子供は親を実によくわかっている気がします
10月15日
個人的にも
家族的にも
社会的にも
民族的にも
憎悪の連鎖は自分で止める
「祈り」と言う言葉は
そういう意味だと思います
10月16日
今年もやります、神楽坂の大人数グループ展
第七回 らくちん展 「七歩展」
(猪上絵里 画)
期間は以下のとおり
11月2日
展示 12:00〜16:00
交流パーティ 16:00〜18:00
11月3日
展示 11:00〜18:00
さわ きょうこ+岩城里江子 朗読・アコーディオンライブ
open 18:45 start 19:00 charge 1000円
要予約 raku_rie@yahoo.co.jp
11月4日
展示 11:00〜17:30
場所
東京都新宿区矢来町158
セッションハウス・ガーデン
地図はここ
テーマは「ひらく」です。
よろしければ、是非いらしてくださいませ
期間中、神楽坂は神楽坂まち飛びフェスタ開催中です。
僕は、墨絵(パステル色づけ)を6点ほど展示します
10月17日
丁寧な愛撫(パス回し)
そして
4回もいっちゃって、もお(ゴールってことね(笑)
今日のサッカー日本代表対エジプト代表戦は相性ぴったり
観ていて気持ちが良かったです
さわやかなエロティシズムを感じました(笑)
サッカーは勝つにしろ負けるにしろ相性が大事ですね
しのびよる秋の猫風
10月18日
今日は黙々とした日々でした
いくつかの独り言
いくつかのため息
いくつかの唸り声
いくつかの・・
たくさんのあくび(笑)
10月19日
ボサノバの歌姫、吉田慶子さんの新譜です
今回はピアノとのデュオ
曇り空でもうちの窓だけは日の光が差し込んできそうな天使の歌声
まさしく歌姫(DIVA)
相変わらずの素敵さにうっとりです
慶子さんの大好きなブラジルの古い歌たちを歌ったアルバムだそうですが
言葉の意味はわからなくても
想いはちゃんと伝わってきます
伝える力
受け取る力
だから音楽はすばらしい
10月20日
朝ご飯は
湯葉と納豆のチャーハン
ヘルシーでしょ
朝、ごみだしをしていたら
大家さん(豆腐屋さん)に湯葉を頂いてしまったのです
夜は、来年のお正月の個展(新宿経王寺)の打ち合わせ&飲み会
個展開催期間中の1月6,7日にライブを行います
ボイスパフォーマーの北原久仁香さんの宮沢賢治の詩の朗読
そして
「渋さ知らズ」、「高円寺百景」のサックス奏者 小森慶子さんとアメリカ人のアコーディオン奏者 アラン・パトンのデュオ
とても楽しみです
10月21日
ようやく秋が安定したようです
キレイな秋晴れ
おいしい柿(笑)
ねこうた
10月22日
大丈夫なのか、松坂は・・
大丈夫だったようですね
よかったよかった
10月23日
ささえあう宇宙
10月24日
わたくしといふ存在は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
と、宮沢賢治。
直流ではなく交流というところがみそ。
時間によって流れる方向が変化しない直流に対して
周期的に流れる方向が変化するのが交流です。
トランジスタ、集積回路など電子機器は直流じゃないと動作しませんが
わたくしといふ有機生命体は交流じゃないと動かないよ、ということでしょうか。
機械は変化しないことが安定につながりますが
われわれは、変化して不安定であることが、逆に「安定」なのです
不安をかかえて生きることはつらいこと
と、われわれは思い込んでいるふしがあります
システムに依存することを学び
直流で動作するようにプログラムを書き換えてしまったのです
多分
そのプログラムのことを広い意味で「文化」というのだと思います
でもこれからは
そうではないことをあらゆる方向から証明すること。
それが、文化の本当の役割だと思っています
「不安をかかえて生きることは楽しいこと」
この命題を証明せよ
10月25日
先入観のない心と無限のしなやかさ
10月26日
人の思考のほとんどは
愛されたい、人に認められたい
ということばかり
この欲望はほんとに正しいのでしょうか
この想いがかなうことは
愛とは何の関係もなく
ただ自尊心が満たされるだけであり
かなわなければ
それは憎悪へと変化します
そして
なぜかその想いは経済の原動力になっていく
資本主義の暗黒面
自尊心、憎悪、経済
テレビを観てるとこればかり
(なんとかジムの会長とかね)
10月27日
エンタープライズ艦の目の前に
クリンゴン艦がいきなりワープアウトみたいな
台風の中
(意味不明な人、ごめん(笑)
文京区の旧安田邸に
「三月記」の紙芝居を聞きにいきました
旧安田邸は大正7年に建てられた近代和風建築です
一見シンプルな佇まいなのですが
よく観れば細部に凝った意匠がほどこされ
当時の日本人の建築家、職人さんの美意識のすごさと品のよさに圧倒されます
外は暴風雨
美しい建物の中で
北原さんの迫力ある朗読
黒川さんのギター
大野さんの紙芝居
とても贅沢な時間でした
帰りはびしょぬれ
10月28日
友人の葬儀
懐かしい友人たちとの再会が
せめてもの慰めというか
こういうことがないと会えなかった人たちと
新たな関係性を作っていく機会なのかな
葬儀というものは。
生きている人たちは
これからも死ぬまでは生きていくのです
とりあえず
たまに会ってどうでもいいくだらない話をする
くだらない話ができる関係性を築くこと
これが一番大切なことなのかも
と、思いました
10月29日
なにかひとつ
ささやかなこだわりを捨てたい
と、ふと思うのですが
何を捨てればいいのか
考えあぐねています
これを捨てられれば
もうちょっと楽になれるような気がするんです
10月30日
賞味期限偽装が問題になっている割には
誰かが食中毒を起こしたという話は聞きません
多分
今の食品にはものすごい量の防腐剤が入っているんでしょうね
そっちの方が恐ろしい
10月31日
お迎え