かものはし日記 2007年9月号


9月1日

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植物をテーマにしたグループ展、「えびす植物園」
9月11日から16日までギャラリーMalleにて開園です
(7月に個展をしたところと同じギャラリー)
20数名の大所帯グループ展
僕も小さめの絵を2点ほど展示販売いたします
(ややエロいです(笑)
初日17時よりオープニング・パーティがありますので
よろしければ是非いらしてください
僕も初めて会う方々ばかりなので楽しみです

9月2日

高田明美さん、美苗さんの姉妹展を観に銀座へ
美苗さんの銅板画がとても印象的でした
さらに優しく、そして深くなったような感じです

未婚の女の子という設定のドラゴンがとてもかわいかったので
思わず、じゃあ、処女なんだね、と聞いたら
美苗さんは、バックしながら会場の人の群れの中に消えていってしまいました
失言お許しくださいませ(笑)

そして
友人のオブジェ作家ヨシカワゴエモンさんのグループ展を観に青山へ
動物がテーマのグループ展です
皆さんクオリティが高く動物愛も深くてとても楽しめました

さらに
元妻が参加しているゴスペルグループのライブを観にCCレモンホール(旧渋谷公会堂)へ

anointed mass choir gospel concert
(綾戸智絵のバックコーラスグループとして有名)

コンタクトレンズをしていなかったので
最後まで元妻がどこにいるかわからず
見えなくても気配でわかりそうなものだけど
それもわからず
アンコール曲 we are the worldでソロを取るシーンがあるからと言われ
注意して見ていたのだけど
多分あれかもしれないというあやふやな確信しか持てず
別れて5年も経てばこんなものかな
という薄情な感想を抱いて、コンサート会場を後にする(笑)
これからも暖かく見守っているよ
いや
暖かく見失っているよ(笑)

でも元妻も含めて皆さんのちょっとさびしいけど一生懸命生きているよ、っていう実感はちゃんと伝わってきました
ゴスペルってそういうことだもんね

今日は渋谷まで自転車で行きました(自宅から約1時間くらい)
帰りの青山通り、とくに赤坂御用地の下り坂がとても気持ちがよくて

自宅にたどり着かなければいいのに

という気分でした

9月3日

元妻より
最初の方いなかったでしょ、遅れて来たの?
というメールあり
いや、最初からいたってば!
おたがい見失っているな(笑)

昨日の高田姉妹展の会場で久しぶりに会ったデザイナーさんも
自転車好きで
一ヶ月300キロは走っていると言っていたし
ゴエモンさんのグループ展会場で出会った三人のイラストレータさんのうち
二人はグループ展会場まで自転車で通っているし
さらに一人は
今度鉄人レースに出るそうです
最近の自由業者は皆体育会系ですね

僕も走ります

9月4日

人生は一生勉強である

と、テレビで誰かが言っておりました
そのとおりなんだけど
「勉強」というのがどうもひっかかります
勉強とは他人が作った体系を学ぶこと
それも大事なんだけど
いい歳していまさら「勉強」はしたくないのです
(子供の頃から嫌いだけど(笑)

人生は一生発見である

こう、言い換えたほうがしっくりきます
いくつになっても
というか、年齢を重ねたからこそ
世界から(自分から)目をそむけずじっくりと観察して、何かを発見したいです

9月5日

最近テレビのCMで
キングクリムゾンの「easy money」が流れていますね
30数年前の曲なのに
未だに凶暴な普遍性を保ちつづけています

って、思っているのはプログレファンだけかな(笑)

9月6日

ベネチア映画祭で
ブレードランナー・ファイナルカット版が上映されたそうです
SF映画の金字塔「ブレードランナー」が1982年に公開されてから25年
リドリー・スコット監督が自身の作品に最後のメスを入れたようですね
youtubeで
ファイナルカット版の予告編
さらにすばらしいオープニング映像(たぶんフェイク)を眺めていたら
思わずイっちゃいました(笑)
http://jp.youtube.com/watch?v=fT590N74r5o

結局
僕の魂は
2019年の11月のロサンゼルス
酸性雨の降る廃墟の中にまだいるんです

9月7日

ラテン系歌手の友人がステージから落ちて
じん帯を損傷してしまったそうで
ギプスをはめて3週間、ちっとも治りそうな気がしない、と電話がかかってきました
担当医も感じが悪い人らしく
信頼関係を築けない医者にかかっても治らないよね、ということで
ネットで検索してよさげな整形外科医をみつけたので
彼女をタクシーに乗せて連れて行ったら
先生はいきなり
あ〜ギプスをはめてちゃ治らないよ
医者の99パーセントはギプスをつけさせるけど
うちは付けずに治すから
と言って、ギプスを捨ててしまいました(笑)

骨折した足でも
固定せず、自由にさせて
大地を踏ませ、重力を感じさせないと治らない
(もちろんひどい骨折のときはここでもギプスのようなものは付けるそうですが)

人の持っている本来の生命力を引き出す医学

レントゲン写真を見て
ぜんぜんきれいじゃん、ほら、立って歩いてごらん
と笑いながら無茶なことを言うとても素敵な先生でした
病院の帰り
食料の買出しをしたいというので
僕も先生のまねをして
松葉杖を取り上げ
スーパーまで自力で歩け、と彼女に言ったら
鬼とか戸○ヨットスクールとかぶつぶつ言いながらもよちよち歩き始め
くだらないエロ話をしながら歩いていたら
あっという間にたどり着きました(笑)

なんだ、歩けるじゃん

すべては
気持ちの問題ですね
自力のパワーを信じましょう

9月8日

昨日の彼女は
朝、思い切って松葉杖を置いて出かけ
立川のライブハウスで歌った後
ダンス講座の先生もしてきたそうです

女のやる気はすごい

9月9日

グループ展搬入

絵をリュックに入れて自転車で恵比寿へ

初めての人がたくさんいらして
いろいろ楽しみです

9月10日

明日から
恵比寿のギャラリーMalleでグループ展です

案内はがきをついに出し損ねてしまいましたが
是非いらしてくださいませ
初日(火曜日)の夕方と最終日(日曜日)には必ずいます

9月11日

グループ展オープニングです
来てくださった皆様ありがとうございました

来年のお正月に新宿の経王寺というお寺で
個展をやることになりそうです
せっかくお寺でやるので
仏画というか仏像を僕なりにアレンジして描きたいなと思っています
実は
年末は神戸のオルゴール館というところで
クリスマスの天使の絵を描く予定なのですが
年末キリスト教、年明け仏教って
こんなに宗教的に無節操でいいのか、と思ってしまいますが
ま、でも
そもそも神様がいるとしたら
いくつも宗教はあろうとも結局神は「ひとつ」だけだし
さらに仏教はダライラマがおっしゃるように
「心の科学」ですから
宗教じゃないんです
問題ないでしょう(笑)

9月12日

秋雨は梅雨より雨量が多いと言われていますが
まさにそんな一日

驟雨そして雷

最近は雷が多いですね
友人のサーバも雷の磁場の電磁誘導で発生するサージ電流で昇天してしまったそうです
熱帯化しつつある日本では
パソコンにサージプロテクタは必須でしょう
(タップに内蔵しているものがお手軽です)

夕方には夕焼けで空がオレンジ色に染まり
雲の形はもう秋ですね
ようやく夏が終わったようです

そして、総理乱心

やれやれ

9月13日

地下鉄の中でふと思いつきました
来年のお正月のお寺での個展のタイトルは

「JAZZと仏教」

に、しようと。
かっこいいでしょ(笑)

ジャズの即興演奏と仏教は、とても近い関係にあるのです
相手の音をちゃんと聞いて(観て)
自分が何をすべきかを直感的に察する
この世界は
相互依存的な世界です
自性しているものは存在しない

僕らは、他者と協力と信頼で結ばれ、受け入れられているとき
最大の免疫能力を発揮するそうです
生命力は関係性なんですね

9月14日

システムは
人を取替え可能なパーツのように扱います
人はいつしか
ここにいるのは別に自分じゃなくてもいいんだという思いに囚われ
自分を喪失していくのです
システムで論じれば、それは無責任ということになるのですが
安易に無責任だと責めれば済む問題じゃないでしょう

確かに世間に出回っている言い分は正しいんだけど
なんとなく日本は他人に厳しい国になっちゃったような

「北風と太陽」という童話は
そのうち
北風と太陽の立場が逆転するんじゃないかと心配です(笑)

9月15日

旧約聖書 創世記 第一章第一節
光あれ!

ということで
ひかり回線にすることになりました。
特に速度の問題もなく
工事の立会いもプロバイダの解約もめんどくさいので
しつこい勧誘にもめげずにずっと断りつづけていたのですが
こっちのほうがめんどくさくなってきました
今使っているADSLより少し安いようですし
まあしかたがないですね

9月16日

グループ展が終わりました
来てくださった皆様ありがとうございます

たくさんの方とお話ができました
主婦兼作家の方が多くて
子供さんの学校のお話など聞かせていただき
とても楽しめました

PTAの会合で担任の先生が撮った子供たちの遠足のビデオを見せられ
その内容が
子供の顔とお弁当の中身を交互に映すというもので
お弁当が映されるたびに「ひいぃ〜」というお母さんの悲鳴が飛び交ったそうです(笑)

お弁当の中身は個人情報でしょ
個人情報保護法違反でしょ(笑)

今時の先生の思考ってちょっとおかしいです

9月17日

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we begin / mark isham , art lande

先日、上田紀行さんとダライ・ラマの対話集
「目覚めよ、仏教」(NHKブックス)を読み終わりました
ダライ・ラマファンの僕としては外せない本です
法王というゆるぎない立場なのに
仏教と言う圧倒的な体系の守護者なのに
常に好奇心をもって新しいことに挑戦する
人の話をしっかり聞き
鋭い問題提起
やさしさ、思いやりそしてユーモア
常に進化しようとしているダライ・ラマに感嘆しました

WE BEGIN
毎日が始まりです

このアルバムの一曲目はそんな感じ

9月18日

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zakir hussain / making music

周辺領域にいることが好きです

何事も物事の中心というのは
ピュアだけど狂信的な緊張感に満たされていて
息苦しいし
常に形骸化、様式化の危険にさらされています
周辺領域は
てきとーだし、雑多な雰囲気がいいんですね
不測の事態という危険が楽しい

このアルバムもジャズとインド古典音楽の周辺領域です

9月19日

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dollar brand / african piano

村上春樹氏がキース・ジャレットは胡散臭い
と、どこかに書いていたそうです
なるほど僕がキースをなんとなく苦手な理由がようやく言語化されました(笑)

このアルバムは
ピアノを打楽器として使って
アフリカのリズムを奏でている感じでしょうか
永遠のサバンナ
地平線
聞いているとのどが渇きます(胡散臭くないからね(笑)

ジャズディスク銀賞にも輝いた
傑作ピアノアルバム

9月20日

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jack dejohnette's special edition / tin can alley

ジャック・デジョネットのドラムはもちろん
ジョン・バーセルのバリトンサックスがかっこいい
低音系おじさんジャズです

ジャズと言うのは
おじさん、おばさん全肯定世界なのです(笑)
おじさん、おばさんよ
若者には出せない「若さ」を示せ!
(といいつつ、このアルバムは1980年の作品なので
彼らも結構若かったのですが(汗)

若者はタイゾーくんのように青臭くて良し
青臭くない若者なんて無意味です
(青臭い若者なんて、絶滅したのかと思っていたよ)

9月21日

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joe henry /scar

強力だった僕の理性も
年齢とともにゆるくなりつつあります
こうじゃなければいけない、ということは
最近ではあまり意識に上らなくなったような気もします
(いいことなのかな?)

これを、ブルースというのでしょうか(笑)

むせぶようなボーカルのジョー・ヘンリーはカントリー系の人のようですが
とてもブルージー
バックは、ばりばりジャズ
マーク・リボー(g)ブラッド・メルドー(p)、ミシェル・ンデゲオチェロ(b)というツワモノぶりに
極めつけは時折ブロウするフリージャズの巨人オーネット・コールマンのアルトサックス

しびれます

愛聴盤入り

9月22日

記録的な猛暑の残骸のような一日でした
夏の風と秋の風が交互に肌に触れてきます
暑すぎて酷い目にあった今年の夏も
過ぎ去ってみればなんとなく懐かしいような

きれいな夕焼けでした

9月23日

来年のお正月のお寺での個展「ジャズと仏教」の打ち合わせのため
新宿経王寺へ
個展だけではなく
宮沢賢治の朗読、ジャズの演奏など
盛りだくさんの企画が進行中です
賢治企画は。僕が以前描いた絵本「原体剣舞連」をプロジェクターで
映しながら、ボイスパフォーマーの北原久仁香さんが詩を朗読するということになりそうです
とても楽しみ

是非いらしてくださいませ

打ち合わせ後の宴で
「うん、ジャズと仏教は近いよ。」
と、おっしゃってくださった音楽好きのご住職の
お言葉がうれしかったです

9月24日

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ghazal (ガザル)/ the rain

「雨」と名のつく音楽はたいてい聴きたくなってしまいます
音楽は雨の音から生まれるような気がするから
そして
音楽は最終的には雨の音を目指しているような気もするから
ペルシャ古典音楽とインド古典音楽の出会いだそうです
ペルシャの擦弦楽器カマンチョ、インドのシタール、そしてタブラが織り成す雨の音

雨が降りそうな天気の日に合う音楽

9月25日

中秋の名月

仕事部屋の窓から良く見えます
中秋の名月とはいえ
満月とは限らないのですね
微妙に欠けているところが素敵ですな

中秋の名月に合う音楽はなんだろう

9月26日

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筆で絵を描く練習をしてます
(筆ペンだけど)
色はパステル

9月27日

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恋のまばたき

電話で
パソコンの不具合の相談を友人から受けるが
途中から恋愛相談になる
「好きな人がいるんだけど・・」
「え、日本人?」
彼女の場合、恋愛がグローバルなので
まず質問はここから始まる
(キューバ人とか・・)

長々と状況を説明されたが
「とっとと告白しなさいよ、もう大人なんだから」
と、簡単に答える(笑)
大人だからこそ告白するのは大変勇気がいることなんだけど
言わなきゃ物事は始まらない

健闘を祈っております

9月28日

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ひかりの日

インターネットの光回線の工事が本日終わり
我が家にもしぶしぶ「ひかり」がやってきました。
(しぶしぶというところが本音(笑)
なんとなく早くなったような気がします
気がする程度です
工事はすぐに終わるのですが
我が家はサーバー等いろいろ再設定をしなくてはいけないので
結構大変です
(ファイルサーバがなぜか認識しません(泣)
ひかりモデムはルーター付とはいえかなりでかいです
いままでお世話になったyahooBBの解約は電話が混んでいてなかなかつながりません
(解約の担当の女性がとてもやさしい方で
なにか悪いことをしているような気になってきました(笑)

いいんだか、悪いんだか・・

ま、これでしつこいひかり勧誘電話がなくなったことは善き事です

ひかり電話にしたとたん
版画家の大野画伯からお電話がありました
「ひかり」ゆえに
話す速度が速すぎてよく聞き取れませんでした(うそ)
画伯の声もいつもより輝いて聞こえてきます(うそ)

9月29日

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もとどおり

サーバの細かい設定も終わり
認識しなかったファイルサーバも認識するようになり
(設定初期化ボタンがあったのね〜、おれも欲しい、人生初期化ボタン(笑)
突然送信できなくなったメールも送信できるようになり
(迷惑メール対策で25番のポートが閉ざされているため
他社のプロバイダのメールサーバを使っている人は
メールソフトのポート番号を25番から587番に変える必要があります)

と、なかなか大変でしたが
ようやくひかり回線でも元の環境になりました

そうそう
オチもあります
yahooBBは、解約後モデムを宅急便で返却しないといけないんです
それも元払いで
そんなの聞いていないと、腹をたて
着払いにする方もいるそうですが
(規約にはあるんですが)
僕はちゃんと元払い
だって、昨日の解約担当の女性のとてもやさしい対応を
裏切るわけにはいかないじゃないですか(笑)

やさしい対応って大事ですね
いろんな意味でね

9月30日

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風人