かものはし日記7月号


7月2日

来週(8日)また引っ越しをするのですが(ほとんど2年おきくらい?)
原画だけ先に移動させておきたいので
妻がレンタカーを借りて新居へ
けっこう絵があるのでうんざり
引っ越しが大変なのでもう絵を描くのをよそうかと思ったくらい(笑)
後藤「少し売ろうか・・」
加藤「もう、捨てちゃえよ!」
エレベーターのないマンションなので
階段で4階まで20往復ほど。
ひどく大変だったけれど
久々に汗を流してからだが軽い
作業後、3人で居酒屋へ
お目当てのゴーヤチャンプルーが品切れでなかったのは
残念だけれど
あー
ビールがうまいぜ

7月3日

展覧会の詳細をアップしました
ここをクリック
みんな来てね!

展覧会のマップがわかりづらいと
妻に言われてしまいました
わかりやすい地図を
妻が作成してくれるそうです
しばらくお待ちを

夕方
まるで空に海でもあったかのような
凄い雨
あんまり凄いので
うっとり見とれていたら
洗濯物が濡れてしまった

7月4日

今日も夕立
買い物途中に降られて
びしょぬれ
でも歩いているうちに乾いてきた
東京も赤道近くのバリ島もあんまりかわらん
違うのは
東京は夜も暑い

7月5日

引っ越しをするたびに
身軽になりたい
と思う
最初ひとり暮らしを始めた頃は
段ボール一個だったような
今は40個近い段ボール
(それでもずいぶん減らしたのだが)
本とか
CDとか
なんとかかんとか
みんないらないのに
(紙と画材だけあればいいじゃないか)
ついつい次の住処に持っていこうとする
何も持っていないと不安だもん
人は過去(僕の場合は40個の段ボール)を背負って
未来に希望を抱かないと生きてはいけないから
この瞬間だけを
永遠の現在を生き続けることができるのなら
40個の段ボールはいらない
でもそれをやるにはむちゃくちゃ勇気がいるものね
かつて知り合いに
ものを捨てられない人がいて
部屋の中は足の踏み場のないくらいものがあふれていました
その人はこの世を去り
ものすごい量のものだけが残りました
そして
その人の部屋に初めて入った家族は
愕然としたのです
その量と重さに・・
それが意味する
膨大な過去に(絶望に)・・
ま、しかし
社会人たるもの段ボール1個というわけには
いかないもんね
パソコンがなければ日記のアップもできないじゃんか(笑)
せめて10個くらいにしたいものです

7月6日

引っ越しのため
来週の月曜日まで
俳句プラスドローイングの配信をお休みさせていただきます
すみませんです
新しく回線を引く工事とか何とかあって
ちょっと大変なのさ

窓から月が見えて
梅の木がさわれるくらい近くにあって
隣のアンチ巨人親父の歓声が聞こえ
一階の中国人の訳の分からないわめき声も聞こえ
朝の10時頃必ずうなり声を上げて窓の横を通り過ぎていく赤猫
と挨拶を交わしたこの部屋とも
もうじきお別れです。
引っ越しのは
部屋にお礼を言って
去りたいものです
(忙しいから忘れちゃうかも・・)

7月10日

ようやく引っ越しも終わり
段ボールも開封し
一息つきました
やれやれ
引っ越し当日は台風が来て
どうなるかと思いましたが
なんとかぎりぎり去ってくれて
よござんした
(凄い台風でしたが、皆さんは無事でしたか?)
引っ越し屋さんに申告した見積もりよりもはるかに本が多くて
超過料金を取られてしまった
捨てればいいのにね
まったく

朝起きたら外が騒がしいので
何かと思って外を見たら
新居の前の空き地が今日からビルを建てるみたい
おいおい
引っ越しそうそうこれかい
朝から
ノイズインダストリーミュージック(工事の音)をBGMに絵を描かねば
と思いきや
3日間力仕事ばかりをしていたせいか
手がふるえて絵が描けませーん
ま、いいや
ちょっと新居の回りを探索に行くか
お目当ては
気持ちのいい公園だ
(あるといいけど)
しかしこのマンション
チャリ置き場がないので
毎度毎度
チャリを4階まで階段で運んでいかなければいかんのだ
体力がつくぜ(笑)
そういえば
引っ越しの後
2年半の生活を支えてくれた部屋に感謝をしつつ
大掃除をしていたら
なんと窓の横に蜂の巣があったのだ
(気がつかんかった。)
でもまだ制作途中
まるでスターウオーズ・ジェダイの復讐に出てきた
建造途中のデススターの様ですねと
大家さんと一緒に話していたのさ
(大家さんはソニーの技術者)

7月11日

転入届けを出しに行く
うちは妻と僕で別々に納税しているので
税制上は世帯主がひとつの家に二人存在するのだが
区役所的には
一世帯に世帯主はひとりしか存在できないらしい
新居には妻の方が先に入居しているので
彼女が世帯主として登録されているのだ

区役所のおばさんが
「ご主人が世帯主として再登録する事は可能ですよ」
となにやら気を使って言ってくれたのですが
別にいいです、と
間髪入れずに断ったら
おばさんに笑われてしまった
どっちでもいいよ
そんなの
(妻より責任回避だ、という声あり)

7月12日

せっかくプレステ2があるのだが
ドラムマニアは一回やっただけで押入の中
誰もゲームをしないので
仕方がないから
(いや、別に仕方がないわけではないが・・)
キングクリムゾンのDVDソフトを買ってきて
観ながらお絵描き
95年の中野サンプラザでのライブか、なつかしいなあ
あの当時はいまいちだと思っていたけれど
今聞くとなかなかいいなあ、と思ってしまう
そういえば
95年は個展をやりました
そして
今年もクリムゾンの来日にあわせて?個展
光栄であります(笑)

今日は近所のスーパーなど
食材を中心にお店の探索
引っ越しするとこーゆうのが楽しい

7月13日

新しい保険証がきたのはいいのだが
世帯主が妻になっていて
(これはいいんだが)
僕が被保険者になっている
ようするに保険料を納めている本人の名前が
表紙に載っていなくて
被保険者として裏の方に載っているのだ
こりゃ、ちょっとかっこわるい
けど
ま、いいか
(自業自得)

7月14日

プリンターで展覧会のお知らせハガキを印刷する
朝から始めて
工藤がヤクルトを完封した頃にやっと終わった
プリンターさんごくろうさん

展覧会のページに書き忘れましたが
展覧会の開催時間ですけれど
平日・土曜日11:00〜18:00
最終日(日曜日)は11:00〜16:00まで

最終日は次の週にやる人の搬入があるので
早めに終わらせないといけないのです
よろしくです
そうそう
友人のデザイナーさんが
ポストカードを作ってくれるそうです
うれしいな

7月15日

画材屋の店員さんが間違えたのか
僕が言い間違えたのか
それとも
質が変わったのか
いつも買っている水彩紙の状態がずいぶん違っていて
ちょっと困っているのだが
まあ、これも「出会い」と思って
この水彩紙で描くことにした
20世紀は何かを「変える力」が大きく働いた世紀だったけれど
来世紀は
「受け入れる力」というのが大切な気がする
世界のあらゆる物質を溶かして受け入れる水のように

7月16日

「水は語る」江本勝 成星出版という本を
電車の中で読破する
水というタイトルの付いている本はたいてい買ってしまうのですが
この本は特に素敵でした
水の結晶を観察することによって
水の善し悪しがわかる
という内容です
たとえば
湧水とか川の上流とか自然界にあるとてもきれいな水は
美しい結晶を生み出しますが
水道水は
その結晶がきれいに育たず途中で壊れてしまいます
さらに
水に音楽を聴かせるとどうなるかというのもあります
モーツアルトとかチベットのお経とかを聞かせると
それはそれは美しい結晶ができるのだけれど
とあるヘヴィメタルを聞かせると
結晶がきれいに育たない
さらに
精製水の瓶に「ありがとう」とかかれたラベルを貼ると
美しい結晶ができるのにたいして
「ばかやろう」とかかれたラベルを貼った瓶の水の結晶は
やはりヘヴィメタルと同様壊れているのです
なにやらオカルトめいた話ですけれど
水は音楽を理解し言葉を理解する
生き物なのです
観察者の態度にも水は反応するようです
観察者の精神状態がネガティブだと
やはり結晶がきれいに育たない
水は心の鏡なのですね
水道水の水も
毎日「ありがとう」と感謝の気持ちを込めて使えば
塩素のいっぱい入った水でもきれいな結晶ができるそうです
この本の中に
「命」という漢字の説明がありました
「命」という漢字の真ん中には「叩く」という漢字が入っています
「叩く」という漢字は振動を意味します
そう
命とは振動なんだ
という
量子力学的でありそして宗教的な意味合いを
古代の人はもう知っていたんですね
すごく驚きました
いい本です
是非
(必然的にこの本は僕のネタ本になるでしょう(笑))

7月17日

僕は兼業主夫なので(笑)
お昼ご飯はたいていきのうの夕食の残りを
ぼそぼそと食べたりしているわけです
夕食の残りを適当にアレンジして食べるのも
なかなか楽しいのですが
今日は妻が昨日の残りを朝食に食べてしまったので
何もなかったりします
さてどうしたものかと考え
冷蔵庫を開けてみると
卵はないし
(きのう落として割ってしまったのだ
もちろん揚げ物の衣に使ったけれどね)
ベーコンもないし
なにもない

とりあえずアイスクリームなんかを食べてみたりしてます(笑)

他人を受け入れるということは
孤独な作業なのだなと思う
誰かをありのままで受け入れるということは
本当に孤独なことなのだね
ぼくは
誰かと共に生きていきたいし
孤独でもありたい

7月18日

今日は友人のデザイナーが来て
展覧会で販売するポストカードの絵を選んでくれた
小さめの絵を4点とやや大きめの未発表の絵を1点の合計5枚

友人より
かわうその赤ちゃんの写真がメールで届く
展覧会まで
このかわいさに励まされがんばれそう

7月19日

なんかうまくいかないなー
いや、絵の話

ここ数日
妻は午前様
というより朝帰り
カラスの鳴き声と共に
颯爽と帰ってくる
ちょっと気を失ってから、またすぐ出かける
がんばるね-あんたは

7月20日

妻の実家から送ってきた段ボールいっぱいのジャガイモ
食べても食べても
全く減らない
不思議なポケットならぬ不思議な段ボールか(笑)
ジャガイモ料理のレパートリーを増やさないとね

ムツゴロウの番組を観る
ムツゴロウは動物が大好きかもしれないが
動物はみんなムツゴロウが嫌いだ(笑)
(一応カメラがまわっているから噛みつかないだけ)

7月21日

すごくご無沙汰の友人より
展覧会に行くよ
と電話がある
そう
展覧会は同窓会でもあるのです
ありがとう
会えるのがとても楽しみ

7月22日

そういえば
明日の23日夕方の4時半頃
俳句プラスドローイングの俳句作家、如月美樹氏が
香取慎吾の番組「天声慎吾」に
俳句の先生として出演するそうです
興味のある方は是非

7月23日

最近テレビでよく宣伝している無料プロバイダ「ZERO」
に入る
(ヤフーで検索可能)
なかなか早くて調子がいいし
広告のウインドウもあんまり出てこないし、で
すこぶる良好
今使っているプロバイダ「べっこあめ」
は今月中で契約が切れるので乗り換えようと決心する

有機栽培の人参を買ってきたら
おいそれと包丁が通らないくらい硬いけれど
何とか千切りにしてサラダに混ぜたら
これがしゃきしゃきしてとてもおいしい
昔の人参って
こうだったのかな

如月氏「天声慎吾」出演
なかなか浴衣も似合っていたし
滑舌もよく
ちゃんと俳句の先生をしていたね
さすが
俳句とは個を突き詰めることなのですね
それは絵を描くのもそうなのでしょうね
個を突き詰めていくと
その奥底に集合的無意識の川の流れが
そしてその川の源泉には
普遍性が・・
ということなのでしょうか

引っ越してしばらくすると
どこから嗅ぎつけてくるのか新聞勧誘員が。
たいていは
いかがわしいおっさんなのだが
(いつも喧嘩になるのだが
とあるメカ系モデル系イラストレータの◯◯さんは
勧誘員にけりを入れた素敵な人)
今日は女の子がやってきてびっくり
さすが天下の◯◯新聞

7月24日

展覧会の問い合わせで一番多いのが
会場に僕らがいついるのか、ということですが
加藤は毎日います
如月も毎日います
後藤は月曜日と土日のみ。
お会いできる日を楽しみにしてます

7月25日

白い紙の中から絵を掘り出す
絵が話しかけてくるまで描き続ける
などなど
絵描きの方々は絵を描くという行為に
人それぞれいろいろな感じ方を持っているようです
僕は
絵は白い紙との会話
という感じが好きです
紙と話をしながらお互い探り合うというスリリングな感じ
最終的には話すことがなくなれば絵は完成
ということなのですが
喧嘩別れをした絵や
まだまだ話したりないけれど今はちょっと、とか
何を話していいかわからない、とか
(これが一番多い)
話し込みすぎて距離感を間違えてお互い傷つけあった絵とか
(要するに失敗)
いろんな絵があります
後藤との合作は三者面談ですね(笑)
とりあえず
展覧会はいろいろな絵を展示したい
そう思ってます

7月26日

世界堂(日本で一番安いらしい画材屋)へ額を買いに。
額総数25点
20万円近くになってしまった
とほほ
おしゃれに飾るなら10点くらいしか飾れない小さいギャラリーなのですが
結構遠くからわざわざ来てくれる方々が少なからずいらっしゃるので
10点じゃ申し訳ないと思い
おしゃれ感を度外視してたくさん飾ります
もう人が入れないくらい飾ったる
入れるものなら入ってみやがれ、って感じで飾ります(うそ)

友人のデザイナーが
ポストカードの色校を持ってやってくる
とてもきれいに印刷されていてうれしい
こういう仕上げで画集が出せたらいいな、と思ってしまう


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